猫の里親を募集する方法まとめ【里親になるにあたって知っておくべきこと】

里親って?

猫を飼おうと思った時、ペットショップやブリーダーからの購入を思いつく人が多いと思います。

ですが、ボランティア団体等から猫を譲り受けて里親になり、猫を飼う方法もあるのです。

 

里親とは、事情があって飼えなくなった猫や、飼い猫が子供を産んだ、野良猫を保護したけど自分の家では飼えないなど。

様々な理由から居場所の無くなった猫たちを、飼える人に譲渡するのが里親制度です。

個人同士のやり取りもありますが、主には保健所や民間の愛護団体、動物愛護センターなどが請け負ってくれています。

 

猫の里親になるメリット

猫の命を救うことが出来る

毎年保健所に殺処分されている猫の数はとても多いです。

保健所に収容できる猫の数には限りがあるので、負傷した猫や病気の猫も含め膨大な数の動物が処分されてしまっているのが現状です。

保健所からシェルターに引き取られる動物も多くいる為、里親制度を利用して引き取ることにより処分される動物を救うことが出来るのです。

野良猫を保護して里親を募集している場合も多いので、行き場の無くなった猫の尊い命を守ることに繋がります。

猫の特性を知った上で引き取ることが出来る

多くの保護猫はある程度成長しているので、保護先で猫の性格や特性、癖などを詳しく教えてもらえます。

また、トライアル期間を設けている場合も多いので実際に触れ合ってから引き取ることもでき、飼う前に相性を確認することが出来るのです。

保護主さんとも密に関係を築けることも多く、引き取り後に何かあった時には相談に乗ってもらえるので心強いです。

子猫も成猫も実費だけで引き取ることが出来る

猫を飼おうとすると、思ってる以上にお金がかかることにびっくりします。

ペットショップで猫を購入する場合、1匹迎えるのに5〜30万円程がかかります。

それに加えワクチン代や去勢・避妊手術代、エサや環境を整える為のお金など、結構な負担額になります。

 

里猫制度を活用す場合、無償で譲り受けることが出来るので猫の代金はかかりません。

ペットショップでかかる5〜30万円が不要になり、実費のみで引き取れるのです。

成猫を引き取った場合は去勢・避妊手術が済んでいることが殆どなので、その代金も必要無くなります。

猫の里親になるデメリット

好きな猫種に出会えるとは限らない

保護されている猫が多くいても、欲しいと思っていた猫種がいるとは限りません。

保護先での出会いは一期一会です。

飼いたいと思った猫と出会えても、同じ猫に応募者が集中する事もあります。

猫との出会いはタイミングでもあるので、好きな猫と出会えるまで待つか、その時の感触で迎えるか悩む事もあるでしょう。

買い始めるまでに時間がかかる

里親になるには様々な手続きやステップがあります。

気に入った猫と出会ってその日に連れて帰ることが出来るわけではありません。

猫を保護・飼育している人としっかりとコンタクトを取り、譲渡方法について決めて行くルールのところが殆どです。

また、里親になるには多くの条件を満たさないといけません。

一つずつクリアしていき、猫が安心して暮らしていける環境が整ってからの受け渡しとなるのです。

出会ってその日に連れて帰れるペットショップとは違い、手間や時間がかかることは受け入れる必要があります。

猫の里親になるための条件

飼い始める前

譲渡条件として、以下のような基準が設けられている団体が多いです。

・経済的な不安が無い

・飼育していく上で責任感を持って行える

・ペット可の住居に住んでいる

・家族全員の許可がある

・先住猫がいる場合、去勢・避妊手術が済んでいる

・完全室内飼いが出来る

確認できる書類や同意書などを求められたり、実際に自宅へ来て確認する場合もあります。

先住猫がいる場合は引き取り予定の猫と事前に相性を確認する為に引き合わせる事もあるそうです。

 

条件は満たしていても、ケースによっては譲渡してもらえない事もあります。

・引っ越す予定がある

・留守が多く猫を一人にさせることが多い

・一人暮らし

・同棲中のカップルで結婚予定がない

・6歳以下の子供がいる

・高齢者だけの家庭で、近くに親類がいない

 

保護されている猫は捨て猫や迷い猫だった場合も多いです。

人を信じられなくなっていたりと、心理的な支援が必要な子もいます。

また一人ぼっちになってしまったり、新しい家庭で寂しい思いをしない為の配慮です。

 

猫が寿命を迎えるまで育てきれない可能性のある高齢者の場合は、支援してくれる親類が近くにいるか、本人に何かあった場合には猫を引き受けることが出来るかなどが考慮されます。

希望があれば8歳以上のシニアの猫を進めてくれる団体もあります。

一度各団体の担当者に連絡をして、細かく相談してみると良いでしょう。

飼い始めてからも・・・

実際に猫を家族に迎え入れ、一緒に暮らし出してからも確認を受けることが多いです。

主には、

・猫の様子や飼育環境の確認

・去勢・避妊手術、予防接種などがきちんと行われているか

これらは引き取る際の契約書にも記載されており、守れていない場合には猫を団体に返還することを条件している場合が殆どです。

引き取り後の猫の様子を写真で報告することを義務付けられている事もあります。

 

団体によってはサイトで譲渡の際の契約書を公開している事も多いので、里親を検討している場合は一度目を通しておくと良いでしょう。

 

厳しくも感じる条件ですが、引き取った猫が里親の都合で返されたり、虐待したり、実験動物として売却する里親も少なくありません。

引き取られた猫が里親と幸せに暮らしていけるように考えられた条件です。

譲り受けたなら、必ず守りたいものです。

里親募集はどこで行われている?

サイトや掲示板で募集している

里親募集で調べると、沢山のサイトが出て来ます。

住んでる地域ごとに紹介されているところも多く、コンタクトが取りやすくなっています。

掲示板では写真を紹介しながら里親を募集しているところがほとんどなので、お気に入りの子を探す事も出来ます。

まずはメールや申込み用のフォーマットから連絡をしてみましょう。

譲渡会に参加する

譲渡会とは、大きな会場で沢山の猫たちと一度に出会うことが出来るお見合いのようなイベントです。

保健所や保護センターが開催しています。

猫たちはゲージに入っていることがほとんどですが、希望すれば触れ合う事も出来ます。

事前に団体へ連絡を取って応募し、講習の予約をするのが基本です。

講習会は平日に2時間程実地されることが多く、猫の飼い方などを教えてくれます。

講習が終わってから譲渡会へ参加し、譲渡希望の猫がいれば申し込むという流れになります。

猫カフェやシェルターを活用する

里親を募集している猫カフェもあり、実際に長く触れ合ってから迎える子を決めることができます。

カフェとして経営しているところや、寄付で賄っているところなど様々です。

家族で行ってみて、一緒に生活ができるか考えてみるのも一つの方法です。

 

 

 

 

 

 

引き取りたい猫について知っておくと良いこと

欠点を聞いてみよう

猫の寿命も延びて来ており、一度飼うと長く生活することになります。

良い面だけ見るのではなく、欠点も把握した上で一緒に居られるか考える事も大切です。

 

実際には嫌いな食べ物や、触られるのが好きか、人見知りをするか、攻撃的か、などを聞いてみると良いでしょう。

飼ってみてから、「こんなはずじゃなかった」とならないようにしましょう。

病気を持っているか

他の猫とも接触しながら暮らしている保護猫たちは、病気に感染している可能性もあります。

病気を持っていてもすぐに命に関わることが無くなってきたとはいえ、先住猫のいる家庭では特に飼い方が変わってきます。

後から分かって先住猫にも感染してしまったなんてことにならない為にも、事前にしっかりと確認しておきましょう。

 

では、どんな病気を持ってることが多いのか紹介して行きます。

FIV(ネコ免疫不全ウイルス)を持ってる場合 

母子感染は少ないと言われていますが、感染している猫とのケンカなどによる傷口から体液を介しての接触感染が考えられます。

発症しない子もいますが、発症すると一時的に熱が出て下痢や全身のリンパ節が腫れてきます。

徐々に免疫力が落ち、病状が進行すると後天性免疫不全症候群(エイズ)を発症してしまいます。

 

治療としては、抗生物質や抗炎症剤を用いた対処療法になります。

一頭飼いで完全室内飼いであれば多くの場合は感染を防げます。

FeLV(猫白血病ウイルス)を持っている場合

母猫が感染している場合は母乳などを介して子猫にも感染してしまいます。

また、感染している猫と同じお皿を使ったり、毛づくろいをしても感染します。

動物病院で検査をすれば感染しているかすぐに調べてもらえます。

 

感染してから2〜4週間で熱が出たり、元気がなくなったり、貧血になるなどの症状が出ます。

一度検査をしても早い段階では陽性と出ない場合もあるので、陰性と出ても疑わしい時はもう一度検査するのが良いでしょう。

 

治療としては抗生物質や症状に合った治療を行ったり、インターフェロンで免疫力を上げる助けをしたりと対処療法が主です。

ワクチン接種で予防できる事もあります。

 

先住猫がいると、感染の恐れがある病気です。

里親として譲り受ける前にこれらの病気にかかっていないかしっかりと確認するようにしましょう。

 

猫の里親募集サイト

ペットのおうち

事情によりペットを飼えなくなった人や、保護している人と、ペットを飼いたいと考えている人が交流できるサイトです。

・震災や災害による被災、迷子など万が一のことがあった時に備えてペットの情報を登録しておけるペットプロフが無料で利用できる

・引き取り後のペットに病気や怪我、しつけのこと等、何かがあった時に相談できる掲示板も利用できる

・最新の譲渡会やイベントの情報がサイトで告知されていて分かりやすい

・里親応募の際のルールやガイドが細かくサイトに記載されており、事前に調べた上でやりとりできる

などの良いところが沢山あります。

 

ネコジルシ

猫と一緒に幸せな生活を送りたい方を応援してくれるサイトです!

捨て猫・保護猫・事情があって飼えなくなった子猫たちと里親さんを引き合わせてくれます。

・利用者の声がダイレクトに掲載されており、良いご縁を結んだ様子が分かる

・里親になった人たちの猫との暮らしの様子が写真で見れる

・様々なカテゴリーでコミュニティーが作られており、掲示板やチャットで交流し情報共有ができる

引き取られた猫たちの幸せそうな様子が見れるので、こちらのサイトを活用し猫を譲り受けた後の生活も想像しやすいです。

 

こねこカフェ サンクチュアリ

こねこカフェ サンクチュアリは保健所に収容され処分されてしまう予定の子猫などを保護し、新しい家族を探す事を第一の目的として誕生した猫カフェです。

・のんびりと猫と一緒にくつろぐことができ、里親となって引き取った後の過ごし方が想像しやすい

・里親が決まった時に写真で掲載されるので、今募集している猫がすぐわかる

・お店の制度や猫との接し方が詳しく書かれているので安心して行ける

実際に足を運んで触れ合えるのは良いですね。

まとめ

今回は猫の里親募集について詳しく見てきました。

猫の命を助けることが出来るとても良い制度だと思います。

活用するには厳しい審査や条件が設けられていたりと、大変な事もあります。

色んなことを乗り越えて、より強く結ばれた家族となれるでしょう!

猫を飼いたいと思った時は、ペットショップに行く前に一度里親募集のサイトを見てから考えるのも良いですね。